今回は「ホームインスペクション」についてお話します。
まずホームインスペクションって何?という方もいらっしゃると思いますが、簡単にいうと「住宅診断」です。
主に中古住宅の建物に欠陥がないか、また劣化状況により補修が必要な個所がないかなどを「住宅診断士」が第三者の立場から判定、アドバイスを行うもので、中古売買の取引においてここ数年前から注目を集めております。
といいますのはこのホームインスペクションの普及は国の政策で、今年の4月から宅建業法が改正され、私たち不動産業者が売主・買主にこの「住宅診断」についての説明を義務化したことにより急速に広まりつつある現状です。
ここでの義務化とは、ホームインスペクションの実施ではなく、ホームインスペクション自体の説明、また実施を行ったか、行っていればその調査結果を説明する、といったものです。
まだまだ日本ではこれから、といった感じですが欧米では早くから普及しており、アメリカでは州によっては取引全体の80%を超えており、すでに常識となっているようです。
私がこの業界に入って14年になるのですが、実際のお取引でホームインスペクションを行ったのは3件とまだ多くはありませんが、遅ればせながらも地震の多い日本、これから普及率が上がっていくと予想されます。
ただ、アメリカと日本ではこのホームインスペクションに対する意識が少しちがうようです。
まずアメリカでは主にホームインスペクションを実施するのは買主であり、自分たちがこれから住む家が安心できる物件か?というのを知るために費用をかけて行う例が多いようです。
それに対して日本の宅建業法ではまず売主との媒介契約(家の売却を依頼する契約)の際、ホームインスペクションの説明をした上で実施するかどうか?実施するなら業者を斡旋するのか?を確認し、買主にはその結果を主に契約時に書面にて説明、契約書類として提出するような流れとなっており、少しアメリカの多くの事例とは違いがあるようです。
もちろんその流れで行わなければならないわけではなく、買主の希望で実施することも可能であり、実際に私の3件のお取引ではすべて買主様からの依頼で行いました。
いずれにせよ、安心して中古住宅の取引をすることが出来るということであれば、歓迎すべき制度ですね。
さて、次回はこのホームインスペクション、実際にいくらくらい費用がかかるの?、どのタイミングでするの?、実施したことによってデメリットはないの?など、実際に私が取引した事例を交えながらお話いたします。
それではまた来週(^-^)/