すっかり寒くなりましたが、体調など崩されていませんでしょうか?
お互い風邪、インフルエンザなどに気を付けていきましょう!
さて今回は先週に引き続き「ホームインスペクション」のお話です。
●まず費用はいくらくらいかかるのか?
インスペクションの費用をネットで検索してみますと、おおよそ5万円~10万円となっております。
目視による簡易なものから機材を使ったもの、また建物の規模によって変わってくるとおもうのですが、私が経験した事例では、床下の確認や建物の傾きをチェックする機材などを使用し、おおよそ7万円程度でした。
●どのタイミングで誰が行うのか?
これについては特に決まりはないのですが、主に次のようなタイミングで行われます。
a.物件の売主が不動産業者に売却の依頼をしたとき、売主の費用負担で行う。
b.物件の購入検討者が売主の許可を得て、売買契約を結ぶ前に購入検討者の費用負担で行う。
c.上記bの段階で売主の許可が得られず、インスペクションを行わずに購入に踏み切り、引き渡し後に買主の費用負担で行う。
大体以上の3つのパターンに分かれると思いますが、私の経験した事例はいずれもbのパターンで、特に大きな欠陥などもなく、無事にお取引を終えました。
●インスペクションを行うことでデメリットはあるか?
これについてはまず、インスペクションの結果、特に欠陥もなく良好な状態(経年劣化によるものなどは特に問題と考えません)であれば、売主・買主双方にとって安心してお取引できるので問題ありません。
ただ、もし何か重大な欠陥や、補修に大きな費用が掛かるようなものが見つかった場合、これをデメリットと言うのかどうか、難しいところではあります。
上記aのパターンで売主が自ら売却前に行った場合、当然この欠陥の事実を知ってしまったのでそれを隠して売却すると違反になります。
ですのでこれを費用をかけて補修して売却するか、またはこの事実をきちんと説明したうえで、「補修は買主さんでお願いします」というスタンスで購入者を募るかになります。
この場合、売主がこの事実を知ってしまったがために費用が掛かる、あるいはこの事実を明るみにして売却を募るので売りにくくなってしまった、との理由でインスペクションをしなければ良かったという考えになると、これはデメリットと呼べるかもしれません。
しかし、もしインスペクションを行わずに売却した場合、後で買主から思わぬ瑕疵担保責任を追及される可能性があることを考えれば、事前にこれを知ることができたのなら、やはりこれはメリットといえるのではないでしょうか。
次にbのパターンで、売買契約を結ぶ前に購入検討者が行った場合、もし購入を断念するほどの欠陥があれば、やはりそれを事前に知れたことは検討者にとってメリットであり、また売主にとっても後々発覚してもめるような事態を回避できたことになりますが、その購入検討者を逃してしまうということにはなってしまいます。
また購入検討者にとって、インスペクションの費用負担はメリットだったのかデメリットだったのか、その人の考え方によるといえます。
cのパターンでは契約上、「隠れたる瑕疵」があった場合、売主にその担保責任がある、なしで大きく変わります。
「隠れたる瑕疵」というのは売主・買主双方が知らなかった欠陥という意味です。
いずれにしましても、後々トラブルになることを避けるためにも、事前にインスペクションを行うことで、売主・買主双方にメリットがあるように思います。
もっと詳しく知りたい方がいらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。
それではまた来週(^_^)/