今日は前回に引き続き断熱のお話です。
一般的な建売住宅、建築条件付き宅地販売の場合、ほとんど充填断熱工法を採用していますので、充填断熱工法の主な材質・施工法をお話します。
●グラスウール
充填断熱の中でも最も多く使われている断熱材です。
原料はガラスで、建物や自動車に使われていたガラスなどを溶かし、ガラス繊維に加工したものを袋詰めしたもので、特徴として
1.コストパフォーマンスに優れる。
2.切断・折り曲げなど現場での加工が容易である。
3.不燃材で防火性に優れる。
4.ある程度吸音効果もある。
5.隅角部や、構造部材が集中している箇所は、隙間が生じやすく、入念な施工が必要である。
グラスウール断熱材
●ウレタン吹付断熱
近年、じわりじわりとシェアを広げている工法です。
ウレタンを現場にて発泡させ、専用の吹付機を用いて施工します。
断熱性能は高性能なグラスウールと同等、またある程度の吸音性もあります。
防火性能としてはグラスウールのように不燃材ではありませんが、難燃材であり、国の認定済みです。
この工法の1番の特徴は吹付ける、ということで隙間が生じにくく、高気密な施工ができます。
コストはグラスウールに比べ、少し高くなります。
一般にグラスウールが標準仕様の建売住宅の場合、オプションで吹付断熱に変更すると、私の経験上、追加費用はおおよそ40~50万円くらいです。
●板状発泡スチロール
これは一般的に広く知られている発泡スチロール(ポリスチレン)を現場で張り付けていくものです。
こちらもグラスウールと同じく現場での加工が容易で、かつ隙間などが生じないよう、入念に施工する必要があります。
また、経過年数による劣化が非常に少ないと言われております。
コストに関しては私自身、発泡スチロールが標準仕様の物件を取引きしたことはあるのですが、グラスウールから変更・追加発注した経験がなく、具体的な数字をお伝え出来ないのですが、グラスウールよりは少し高くなるようです。
またウレタンと同じく不燃材ではなく、耐火性能は少し劣るようです。
以上、住まいの断熱についてお話ししました。
それではまた来週(^_^)/